30代でFIREを達成した「かつさんど」さんにリアルなお話を伺うことができました。
FIREとは経済的自立&早期退職(Financial Independence, Retire Early)を表す言葉です。従来の早期リタイアと比べて、比較的少ない資産でリタイアに踏み切る点が特徴です。
FIRE開始の資産額は年間支出の25倍が目安になります。
年齢 | 30代 |
---|---|
性別 | 男性 |
家族構成 | 妻と2人暮らし |
FIRE前の年収 | 約600万円 |
ローンの有無 | 無し |
最終学歴 | 名古屋の大学卒 |
社長が数年おきに変わり(日本人と外人半々)、トップが変わるとその取り巻きの幹部も一斉に変わり周りは社長のイエスマンばかりでした。給料も上がらず、年齢とともに責任だけが増え、モチベーションの無い社員が多く当然売り上げも良くなりません。転職も考えましたが、どの会社に行っても大枠は同じことだと思いました。
人のせいや環境のせいにして愚痴るのなら、勉強して行動して何かを打ち破らないといけないと考えました。この考えができたことが大きかったのかもしれません。
コネもなくお金も事業ができるほどなかった私は、在庫・場所・人を持たなくても良い仕事を考え、「投資」に行きつきました。株取引の中で勝ったり負けたりしながら、簡単ではないが夢のある世界だと思いました。
子供のころから好きなテレビ番組は「株式ニュース」(ひたすら株価が数字で出ている番組)でしたので、向いていたのかもしれません。投資が面白いと感じ、失敗してもそれを活かし徐々にステップアップできました。
大きな転機は2013年ごろ名古屋市内のタワーマンションを購入したことです。住居兼投資物件という考えで購入し、2018年には購入時より150%くらいの価格で売却できそうと知り、FIREという言葉を意識しました。
ちょうどその頃、新たに会社に入ってくる人材の質の低下が顕著となり、なぜかその責任を擦り付けられるようになりました。仕事で関わる人に尊敬できる人は誰もいなくて、本当に仕事が嫌でした。
マンション売却益と今までの資産を計算すると5,000万円~6,000万円くらいとなり、今までの平均運用利回りを考えシミュレーションすると、会社を辞めても暮らしていけると考えました。妻に相談したところ、私が仕事で苦しむ姿を見ていたこともあり快諾してくれました。
すぐにマンション売却手続きをし、2018年6月に想定以上の金額で売却することができ、会社には2018年8月に辞表を出し、2018年10月にFIRE達成できました。
≪時間的自由≫
無駄な通勤時間がない。何時に起きても良い。何をしようかと思いを巡らせる時間に喜びを感じられる。時間に縛られない生活ができることで心にも余裕が生まれる。
≪経済的自由≫
お金を持つことで、新たな景色が見られる。お金に働いてもらう事で得るお金は、労働から得るお金とは違う喜びがある。使おうと思えばある程度のものは買う事ができるため、逆に節約家になります。
会社員の人が感じているであろう項目のストレスはありません。
達成感を得られること、生きることが楽しくなったこと。
FIREできる資産を形成しても、世間体により家族の同意が得られない場合もあります。子供がいればなおさらでしょう。人は知らないもの、認知されていないものに対してはネガティブなイメージを抱くことが多いと思います。
以上のようなことが「社会的な壁」と言えます。
私は今後日本においても「投資家」という職業と「FIRE」の認知が高まれば良いと思います。 その反面、FIREする人が増え、仮に国民の数十パーセントがFIREだとすると、国が崩壊すると思うのでそれは難しい問題でもあります。
私の場合、短期のトレードも多いため、他の方のような外国株、高配当株、ETF主体とは少し違います。
20代で高い投資スキルと明確な目標、ぶれない覚悟があれば可能だと思いますが、相場環境が悪くなった場合、難易度は上がります。将来のライフプランの変更などがある場合、投資に回せなくなる可能性もあります。
FIRE達成には、基本的に最低でも4,000万から5,000万は必要と考えます。
年収が少なく投資に回せる金額も少ない場合、この金額にするためには資産を大きく増やす局面が何度か必要になり、その分リスクは伴います。
正直、簡単ではないと思います。
≪できない人≫
環境の変化についていけない人、強い覚悟がない人、判断に他人の意見を重視する人、上手くいかないことを人のせい、環境のせいにする人、1回の取引で多額の資産を失う取引をしてしまう人(ロスカットできない人)、明確な数値目標を立てられない人。
生活費や食費を極限まで切り詰めて、ようやく成り立つような生活を目指すのであれば、単純に働いていた方が良いと私は思います。
この場合、FIREのFI(経済的独立・経済的自由)の部分が達成できていない状況で、RE(アーリーリタイア)してしまう事があれば、余裕がないことにより今後の持続性にも疑問が持たれます。人間はメンタルな生き物なので、心に余裕がないと正しい判断もできにくくなります。
経験者として言えることは、REの方をゴール(目的)にしてしまうと、肝心のFIの方が厳しくなる可能性が高いのでは?と感じます。
一方でFIしている状況で、REをするかどうか選択できる状況にある方は、FIRE成功する可能性が高いと思います。例えて言うと、ボールがこちら側にある状態を作ることが重要です。
あとSNSなどの他人の意見を参考にする際は、FIREを目指している途中段階の方(もちろんすごい方もいますが)ではなく、 FIRE達成者の意見を聞くべきです。
これは必要のない情報商材などへの勧誘を防ぐためでもあります。
強い信念をもってFIREを目指す方々を、私は尊敬しますし心から応援したいです。
FIREについて詳しく調べたことがなかったのでとても勉強になりました。
かつさんどさんは「子供のころから株式ニュースが好き」「購入したタワマンの大幅値上げ」というレアケースですので、FIREとは誰でも達成できるようなものではないと感じます。
それでも1つの選択肢として夢のある目標です。
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