2015年 | 2.9億円 |
---|---|
2016年 | 12.5億円 |
2017年 | 16.9億円 |
2018年 | 52.7億円 |
このように2018年は2017年の3.12倍に急増しています。しかも、その内容は「公共施設内にゲートウェイ基地局を設置」「放射線物質の除去事業」「公共工事で使用する大型船舶建造」といった怪しいものばかりです。
そこで他事業者の募集ペースを比較してみることにしました。
トラストレンディングの3.12倍は非常に大きな数値とはいえ、SBIソーシャルレンディングは2.27倍、オーナーズブックは2.4倍、クラウドクレジットは2.42倍だったため、異常値と確信できるほどの差はありませんでした。
募集額を「事業者の信頼性を測る目安」に使うときは、キャパシティと募集額の関係に注目すると良いようです。ここで言うキャパシティとは経営者の能力、会社の規模、信頼性、歴史などを示しています。
○ | SBIソーシャルレンディングが年間463億円を集めることに違和感はありません。クラウドクレジット(96.6億円)も妥当だと感じます。オーナーズブック(64.3億)は少し抑えているぐらいに感じます。 |
---|---|
△ | クラウドバンク(208.9億円)、LCレンディング(122.9億円)は判断に困るところです。クラウドバンクはキャパシティを広げる努力をしているように感じられます。 |
× | maneo(613.9億円)、クラウドリース(97.3億円)、トラストレンディング(52.7億円)は明らかにキャパオーバーです。 |
× | 詐欺まがいのデフォルト(債権譲渡)を起こした、みんなのクレジット、ラッキーバンクは競うように募集額を伸ばしていました。 |
(1) 手に負えなくなる
(2) 1つ1つの判断が甘くなる
(3) 募集額を増やすことだけが目的になる
(4) デフォルトしてしまったほうがメリットが大きくなる
(5) 悪い考えをもった人(詐欺師など)が寄り付いてくる
このような問題点があります。
(1)~(2)は「優秀な経営者&十分なスタッフ数」で対応できます。
(3)は見栄っ張りな経営者が売上を競う状況と同じです。気持ちは分かります。
洗練された経営者であれば安易に募集額だけを追い求めることはしません。
(4)は真面目にソーシャルレンディングを経営して数千万円~数億円の手数料収入を得るより、募集した数十億円を持ち逃げするメリットのほうが大きい状況です。
(5)はよくある話のようです。戦後最大の被害を出した安愚楽牧場にも多くの「たかり屋」が出入りしていたそうです。悪い人が入り込む隙のある経営者は、本人に悪意はなくても投資家に大きな被害を与えることになってしまいます。
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