SAMURAI FUNDの運営親会社であるSAMURAI&J PARTNERSの決算情報を解説します。
項目 | 2019年12月期 |
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売上高 | 8.27億円 |
純利益 | -3.03億円 |
総資産 | 30.06億円 |
自己資本 | 20.65億円 |
自己資本比率 | 68.7% |
私が確認できる範囲では5期連続で赤字が続いています。
それでも存続できている理由はJトラストグループによる大規模な資金注入です。
従業員数は36人(連結)で上場市場はJASDAQグロースです。
割当日 | 2019年4月26日 |
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新株予約権の株式数 | 3,570万株 |
増資資金の額 | 50.24億円 |
割当先 | Jトラストグループ |
行使価額 | 140円/株 |
行使期間 | 2019年5月7日から5年間 |
SAMURAI&J PARTNERSの発行済株式数が3,496万株であることを考えると恐ろしい数(3,570万株)の新株予約権です。しかも、現時点でJトラストの会長である藤澤信義氏が850万株を保有しています。
上場企業の合法的かつ実質的な完全支配です。
カテゴリ | 細分類 | 説明 |
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投資銀行事業 | 投資銀行 | 新株式及び新株予約権の引受 |
投資銀行事業 | クラウドファンディング | SAMURAI FUNDの運営 |
投資銀行事業 | ノンバンク・不動産 | 貸金業、賃貸不動産 |
ITサービス事業 | ITサービス | Fast Connectorシリーズ、受託開発 |
SAMURAI&J PARTNERSの監査はRSM清和監査法人が行っています。RSM清和監査法人はLENDEXの元代表である筧悦生さんが創業した監査法人です。
とても頭の良い人による錬金術の素材という印象です。
自己資本(20.65億円)を見るかぎりでは安全余裕率はそれなりに高いと言えますが、「事業から利益を上げているわけではない」「実質的にJトラストの完全支配下」という要素から不安を感じます。
世界一の投資家と言われるウォーレン・バフェット氏も
Jトラストという大企業の傘下ではありますが過信は禁物です。
評価 | B | Alterna Bank(オルタナバンク)の公式ホームページ |
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株式の稀薄化がデメリットだと言われています。
PER、PBR、配当利回りといった指標が悪くなります。
無料で配るわけではないので不正ではありませんが、
問題は「5年間は140円で購入できる」という設定です。
・リスクを制限しながら、値上がり利益を狙える。
・経営権を自在にコントロールできる。
・見せかけ上の数値をコントロールできる。
一部の人間がこのように有利な権利を得てしまうことが、
既存株主のデメリット(損失)と言えます。
しかし、Jトラストも一時的にでも株価を上げるために様々な手を打つため、
短期売買を狙っている株主には歓迎されるケースもあるので難しいところです。