ソーシャルレンディング業界は2016年~2018年頃に問題のある事業者が大量に露呈し、その後は比較的穏やかな時期が続いています。
私も毎年200~300万円程度の利益を得ることが出来ているのですが、美味しい状況だからこそ定期的に気を引き締めなければなりません。
運転、仕事、人間関係、投資、何であっても「慣れた頃が一番危ない」のです。
今でこそSBIソーシャルレンディングやクラウドバンクがトップに君臨していますが、2007年から2018年の11年間はmaneo(マネオ)が国内最大のソーシャルレンディング事業者でした。
・国内最大手&業歴最長
・経営者が慶應卒&書籍出版
・GMOフィナンシャルホールディングスとの資本業務提携
当時はこのような要素を背景に多くの投資家が信頼して投資していました。
私も控えめですが投資をしていました。
しかし、現在では単体で約120億円、プラットフォーム全体で352億円の延滞(未返済)を抱える悲惨な状況に陥っています。
事業者 | サービス開始 | 問題発覚 | 被害額 | 詳細 |
---|---|---|---|---|
みんなのクレジット | 2016年4月 | 2017年7月 | 約31億円 | 記事 |
ラッキーバンク | 2014年12月 | 2018年5月 | 約33億円 | 記事 |
グリーンインフラレンディング | 2016年9月 | 2018年6月 | 約127億円 | 記事 |
トラストレンディング | 2015年11月 | 2018年12月 | 約52億円 | 記事 |
クラウドリース | 2016年2月 | 2019年1月 | 約55億円 | 記事 |
上記の事業者は利回り10%を超えるファンドを募集しており、今考えれば当初から「危ない」のは明らかだったのですが、多くの投資家が投資をしてしまい、トラブル発覚までに数年の歳月を要しています。
・代表の理念に共感できるから安心
・代表に会ったことがあるから安心
・実績(運用額、運用歴)があるから安心
・上場企業(グループ企業含む)だから安心
・ファンドの利回りが低いから安心
・ファンドの運用期間が短いから安心
単一要素で信頼性を測れるほど現実は甘くありません。
要素の「重要性」や「関連性」などを考慮して複合的に判断を下す必要があります。
・事業者もファンドも適切に分散する
・様々な要素を複合的に判断する
・掲示板等に現れるネガティブな意見を見逃さない
・自信があっても定期的に自分の投資方針や能力を疑う
このような注意点がありますが現実的には難しいところです。
簡単な方法としては「おすすめ比較ランキング」の上位の事業者を選び、適切に分散投資をしてもらいたいと考えていますが、「WEBサイト運営者を信じることは様々な方針の中でも最も好ましくないこと」なので悩ましいところです。
長期的な信頼を得られるように頑張ってサイト運営を続けます。
私自身は、投資歴19年、会社経営歴14年、当サイトで600以上の記事を書いた経験から平均よりは精度の高い判断ができる自信はあります。
それであっても事業者の信頼性を読み切れることはありません。
投資において大切なことは「最悪の事態が起きても耐えきれること」です。
投資は長期的に取り組むものです。ありえないレベルのこと(同時多発テロ、大地震、新型コロナ、maneoの大規模延滞など)は普通に何度も起こります。
慎重かつ謙虚な投資スタイルを心掛けてください。
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あの当時は全ての事業者の信頼性が今よりも低く、SBIソーシャルレンディングに全集中するのも怖かったので、分散と情報収集を狙ってmaneoにも投資してしまいました。
何にせよ自分が間違えることを前提に行動したいところですね。
SBISLとオーナーズブックは上場企業(またはグループ企業)なので安全性は一段上というイメージでした。
maneo、クラバンに関しては差を断定するのは難しい状況でした。
実際にクラバンよりmaneoに多く投資していました。
ただし、maneoプラットフォーム利用サービス(グリフラやクラリ)は非常にリスクが高いと考えており、投資していませんでした。
クラクレに関しては経営陣の経歴から事業者としての信頼性は高かったのですが、ファンドや為替のリスクを懸念していました。