友人から「おすすめのインカムゲイン投資商品」について聞かれたので、じっくりと考えてみました。
候補は以下の7点です。
投資商品 | 評価 | 利回り |
---|---|---|
① 不動産クラファン | おすすめ | 4.0~5.0% |
② 株式(高配当銘柄) | おすすめ | 3.5~5.0% |
③ 株式(不動産銘柄) | おすすめ | 1.5~3.5% |
④ REIT | 無難 | 3.5~5.0% |
⑤ インフラファンド | 微妙 | 5.5~6.5% |
⑥ 米国債 | 微妙 | 4.0% |
⑦ 現物不動産投資 | 人による | 5.0~15.0% |
iDeCoとNISAの枠は使い切っている前提です。
2024年1月からは新NISAが始まります。
「価格変動なしのインカムゲインが魅力」
・利回り:4.0~5.0%
・劣後出資:5~10%
・主なリスク:事業者リスク
メリット | デメリット |
---|---|
・利回りが高い ・価格変動が無い ・学べることが多い(結果が明確) |
・事業者リスクが大きい ・投資家に選ぶ力が必要 ・手間がかかる(運用期間が短い) |
サイトを運営していると不動産クラファンの悪いところばかりが気になってしまいますが、比較してみると良い部分が多いことに気付きました。
ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)については不動産担保付きファンド以外は避けたほうが無難です。
基本的には上場企業系のサービスを利用しましょう。
「国内大手企業への投資で高配当利回り」
・利回り:3.5~5.0%(配当部分)
・主なリスク:値動き、業績の上下
メリット | デメリット |
---|---|
・手間がかからない ・配当金以外に内部留保もある ・インフレに強い ・株主という立場(利害関係の一致) |
・値動きがある ・配当の増減(業績の上下) ・銘柄を選ぶのが難しい |
自分の判断(銘柄選定)を過信せずにしっかりと分散すればとても良い投資先です。定期的なメンテナンス(リバランスや新規銘柄発掘)は必須となります。
高配当株投資では絶対に投資先銘柄を集中させないことが重要です。
2010年まで最強のインフラ株と考えられていた東京電力ホールディングスは、東日本大震災の原発事故により株価が10分の1程度になっています。
「圧倒的な手堅さ!都内一等地の物件を保有」
・利回り:1.5~3.5%(配当部分)
・主なリスク:値動き、業績の上下
メリット | デメリット |
---|---|
・とても手間がかからない ・配当金以外に内部留保もある ・インフレに強い ・株主という立場(利害関係の一致) ・都内一等地の不動産に投資 |
・値動きがある ・配当の増減(業績の上下) ・配当利回りが低め ・東京集中リスク(大地震など) |
都内一等地の賃貸不動産を保有する企業に投資します。
抜群の手堅さに加えて、投資銘柄の選びやすさも魅力です。
利回りは「不動産クラファン」や「高配当銘柄」に劣ります。
「無難な選択肢・利益相反やコストがネック」
・利回り:3.5~5.0%(配当部分)
・主なリスク:値動き
メリット | デメリット |
---|---|
・利回りが高い ・とても手間がかからない ・インフレに強い ・運営の信頼性が高い(透明性が高い) ・都内一等地の不動産に投資 |
・値動きがある ・モラルハザードの不安 ・運用コストがやや高い |
最も無難な不動産投資の選択肢です。
近年では「ホテル型」「物流施設型」「ヘルスケア施設型」などが増えてきました。
本来は低利回りとなる一等地の物件への投資ですが、内部的に2倍程度のレバレッジがかかっているため、3.5~5.0%程度の利回りを実現しています。
「安定性は高いが投資先として好みではない」
・利回り:5.5~6.5%(利益超過分配金含む)
・主なリスク:値動き
メリット | デメリット |
---|---|
・とても手間がかからない ・運営の信頼性が高い(透明性が高い) ・安定収入(FIT権) ・世界的なグリーンエネルギー拡大の流れ |
・値動きがある ・モラルハザードの不安 ・運用コストがやや高い ・インフレに弱い(固定収入) ・FIT制度の見通しが不透明 |
太陽光発電施設に投資するファンドです。
FIT制度(固定価格買取制度)による安定収入が魅力です。
ただし、表示されている利回りは利益超過分配金を含むものなので注意してください。簡単に説明すると「少しずつ元本を償還している状態」です。
「為替変動が難しい」
・利回り:4.0%(3年国債)
・主なリスク:為替変動
メリット | デメリット |
---|---|
・とても手間がかからない ・最高レベルの安全性 |
・値動きがある(為替変動) ・インフレに弱い |
金利収入よりも為替変動の影響が大きすぎます。
為替変動を予測するならFXへの投資、米国市場の拡大を予測するならS&P500への投資が適しています。
「実質利回りはトップクラスだが、万人には勧められない」
・利回り:5.0~15.0%
・主なリスク:ダメ物件の購入
メリット | デメリット |
---|---|
・利回りが高い ・大きなレバレッジをかけられる |
・非常に手間がかかる ・リスクが大きい ・住んでいるエリアに左右される |
不動産投資の能力(資質)、社会的信用(融資)、住んでいるエリアなどに恵まれた人以外にはおすすめできません。
「優良物件を探すのが大変」「銀行から融資を受けるのが大変」「管理に手間がかかる場合がある」「遠方の物件はリスクが高い」などの障壁があります。
他者(販売会社、セミナー講師)の言いなりで購入するのは絶対にNGです。
様々な商品を比較してみたところ「おすすめのインカムゲイン投資商品は人によって異なる」と強く感じました。
・攻めたい人 → インカム狙いではなくキャピタル狙い(成長株投資など)
・長期的に複利で増やしたい人 → 不動産クラファン、株式(高配当銘柄)
・値動きに右往左往したくない人 → 不動産クラファン
・激しいインフレに備えたい人 → 株式(不動産銘柄)、REIT
・安全性を重視したい人 → 株式(不動産銘柄)、REIT、インフラF、米国債
・大きな資産を持っている人 → 不動産クラファン、株式(不動産銘柄)
・不動産投資に時間や情熱を注げる人 → 現物不動産投資
また、投資に時間を割きたくないけど、自分だけ損をするのは嫌という人は
これ以外にもおすすめの投資商品(特にインカムゲイン型)があれば教えていただけると嬉しいです。
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アメリカの長期国債は微妙でなく
狙い目だと思わないのですかね?
リーマンが来たら最高の投資先になるんだけど
為替で円高になるからは初歩です
もっと深く考えたら最高の投資先である
ことがわかると思います。
逆に言えばそれ以外の投資先はリーマンにすべてやられまっせ
不動
おすすめのインフラファンドを教えてください。
情報ありがとうございます。
まずは簡単に分類してみます。
≪債権・定期預金≫
・国内社債
・日本国債
・定期預金
・定期預金(外貨)
≪ファンド≫
・債券インデックス投信
・MMF(公社債ファンド)
≪分からない≫
・ヘッジファンド
・各種私募ファンド
外貨預金やMMFは米ドルやユーロなら良いと思います。
米国債に近い感覚ですが、MMFは流動性の高さが魅力です。
新興国は避けたほうが無難です。
あと、今は円安なので投資しづらい時期です。
国内社債に関しては、高利回りの社債はリスキーだと感じています。
インフラファンドも好みではないと書きましたが、決して悪い投資先ではありません。収益の安定性は魅力です。
・債券インデックス投信→金利上昇リスク、海外ものは為替リスク
・国内社債→ものによっては3%以上の利回りのものも
・日本国債10年変動→YCC緩和で利回り↑期待。今0.3%くらい?ほぼ安全
・定期預金→キャンペーン等で年率1%くらいのものもある。絶対安全
・外貨建て定期預金→米ドル5%、南アランド50%以上。為替リスク
・MMF→米ドル4.5%、トルコリラ25%、為替リスク
・ヘッジファンド→大口資金必要。事業者リスク
・各種私募ファンド→良いものもあるが、事業者リスク大。詐欺に注意
なお、自分自身はインフラファンド投資が気に入っています。確かにインフレには弱そうですが、元の利回りが高いし、やり方によってはREITより運用の負荷(値動きへの対応)が小さく出来ます。
利益超過分配金の件も市場価格でいつでも売却出来るため資産価値低下はあまり無いのではないでしょうか。そして、今ならTOBも意識して持つのもありかと。