本案件は、鹿児島県の離島である徳之島町の600kwの太陽光発電絡みの補助金です。
離島という土地柄(人口が少ない)、電気の需給バランスが不安定なため、電気の生産調整が出来ない太陽光発電は不向であり、電力会社側は設置に消極的です。そこで、蓄電池を併設することで、電気の需要が少ないときに発電した電気を貯めて、電気の需要が多いときに放出することができるようすれば、電力会社も設置を認める。(認めざるを得ない?)
補助対象としては、蓄電池に関わる費用全額(通常の太陽光発電施設は自己資金)。
・600kwの蓄電池関連で約3億円(補助対象)
・通常の太陽光発電施設で約2~3億円(自己資金)
・合計5~6億円のプロジェクト
平成24年末頃 | 補助金の申請 |
---|---|
平成25年3月 | 補助金の採択決定 |
平成26年 | 物件完成・支払完了(補助金交付申請) |
平成26年4月 | 補助金の交付 |
以降毎年 | 進捗状況の報告(厳密には、進捗していない事を報告) |
平成30年7月 | 立ち入り検査および返還命令 |
(1) 物件が一度も稼働されていない。
(2) 物件自体の管理が不適切。(野外に放置等)
(3) 試運転をしていないのに、実施したと虚偽申告で補助金を得ていた。
補助金事業の内容、返還に至った理由については上記のとおりです。
ちなみに、JCサービスとしては、上記物件を稼働させるつもりは十分にあったようです。九州電力や経済産業省とも頻繁に稼働に向けた話し合いを行いましたが、細かい法律の壁(JCサービスが気の毒。とても書ききれないので割愛)に阻まれ、今現在、稼働に至っていなようです。(今後も稼働は難しい)
グリーンインフラレンディングで、当該補助案件絡みの募集が行われていました。
グリフラの募集ページです。
(2017年2月募集・・・返済)
https://www.greeninfra.jp/fund/detail?fund_id=155
(2018年5月募集・・・リファイナンス?)
https://www.greeninfra.jp/fund/detail?fund_id=1289
同募集案件の内容は、
(1) 徳之島の太陽光設備はJCサービスが所有。
(2) 同設備をD社に貸与し、D社が発電事業を行う。
(3) ただし、D社は名義を貸しているだけ。
(4) 売電収入全額を設備レンタル料として、JCサービスが吸い上げる。
*D社のメリットは基本的にありません。99.9%善意で協力しているだけです。
しかし、平成26年(2014年)に補助金交付されてから、一度も稼働していません。
にもかかわらず、平成29年(2017年)には、3億円超の資金調達に利用しています。
もう完全に詐欺ですよ。
しかも、今年の5月には実質リファイナンスで3億円の募集。
繰り返しますが、完全に詐欺です。
基本的にソーシャルレンディングで資金調達をするのには、悪い意味で理由があるはずです。このご時世、銀行調達なら3%未満で調達可能です。
一時的にソーシャルレンディングで調達し、低金利の銀行で借り換えをする。というのは理解できますが、リファイナンスも高金利のソーシャルレンディングというのは、誰も貸してくれない事の証明です。もっと疑って欲しいものです。
本案件で言えば・・・
*案件が稼働していれば、毎月の売電収入を設備レンタル料として回収可能。
*毎月安定的に設備レンタル料が入ってくるので、それを流動化して投資家へ売却する。
*売却までのつなぎ資金としての募集という位置づけと読み取れます。
2017年2月の募集時点であれば、なんとなく信用して投資するのも理解できますが、2018年5月の募集でも全く同じことを言ってます。
少なくとも、前回募集時点から1年以上経過するけど、まだ売電が始まっていない(=レンタル料収入がない)事に気づくことは出来たのではないでしょうか?
また、違った見方になりますが、仮に案件が稼働したとして・・・
本件の規模は、600kwで40円の案件です。
年間の売電量収入(=レンタル料収入)見込みとしては3000万円程度です。売電が始まればメンテナンス費用も発生するので、実質的な取り分は年間2500万円程度。
3億円集めて、募集金利が12%なので、金利だけで年間3600万円。
金利すら払えない案件です。
こういう見方も必要なのではないでしょうか?
JCサービスのHPから、監査役である西山暢一氏の名前が消えていました。
西山氏は昭和9年生まれで、元警察官(ノンキャリア)です。
ノンキャリアとしては、異例の出世をしたと聞いております。
人物的には、かなりの人格者です。
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環境省は把握してないですね。。決定的な書類は上層部の指示で
会社の奥にしまわれてしまっています。
環境省に提出しているパネルのシリアルナンバーと
設置されているパネルのシリアルナンバーを照合すれば
一致しないので明らかになると思いますが。
・流動資産:120億
・固定資産:42億
――――――――――
・流動負債:138億
・固定負債:20億
・株主資本:4億
という状況です。この時点では流動資産がそれなりにあるので、清算すれば7~8割は返ってきます。ただし、決算時からすでに8ヶ月が経ってしまっています。決算後にどの程度の無駄金が使われているのか分かりません。
そもそも、論点は「返す気があるのか?」という部分です。つまり、中久保社長に人間性です。みんなのクレジットのように3%程度でサービサーに売却してしまえば、その時点で投資家は権利を失います。
また、抵当権は本当に設定してあるのでしょうか?
抵当権が無ければ固定資産の権利もありません。
未知数な部分が多すぎて何とも言えませんが、返済を期待しないほうが心が楽でいられると思います。具体的な「予測」となっておらず申し訳ありません。
返信誠に有難うございます。今回の損は高い勉強代と思い、カナメ先生のサイトで徹底的に勉強したいと思います。
今回のmaneoマーケットを絡めたGILの件ですが、結末をどのように考えておられるか、お伺いできれば大変有難いのですが、いかがでしょうか?
素人の私の予測では、担保がずたずたな案件がほぼ全てですので、後数ヶ月で返済が止まり、そのままサービサーに投げられて、投資家には10%~20%程の元金だけが戻ってくると考えております(楽観的でしょうか?)。
jcサービスは逃げ腰ですし簡単に倒産するでしょうし、maneoマーケットもほとんど手が及ばない(案件の再開は不可、取り立ても困難)のでは無いかと思っております。maneoマーケットには責任を持って頑張ってもらう事を祈るばかりですが。いずれにせよ、maneoマーケットもjcサービス(GIL)も、解決を長引かせようとする態度に見て取れます。
唯一の希望は、jcのバイオマス発電だけはそれなりの額で売却観測があると、ソーシャルレンディングブログで有名なファイアフェレットさんが書いていた事です。
ダラダラと書い
西山氏の退任は、
あまりインパクトの大きな情報ではありません。
情報提供してくださったAさんによると
(1) 単純に嫌気が指して辞任した。
(2) 以前から辞任していたが、HP上の表記を消し忘れていた。
(3) なんらかのアクションが近付いている(関係者の逮捕など)。
などが考えられるとおっしゃっていました。
ただし、完全な憶測とのことです。
元とは言え警察関係者ですから、
事件(補助金返還命令など)に関わっているのは
非常にマズイのだと思います。