ユーザーさんから掲示板に
名古屋市2500万クラスの定借戸建て賃貸物件って売れるものですか?
賃貸に出す人、自分で住む人、どちらでも購入希望者がいるイメージが湧かないのですが…
という質問をいただきました。
・外部から「売れるかどうか」を判断することは難しい
・実績のあるTSONが売れると判断している
・個人的な不動産投資経験からすると戸建賃貸の需要は高い
という回答しましたが、これをキッカケにTSONに対する不安が高まってきました。
個別ファンドについてではなく、TSONという会社をしっかりと調べることで、TSON FUNDINGの信頼性を再評価してみたいと思います。
会社名 | 株式会社TSON |
---|---|
設立 | 2008年8月20日 |
本社 | 愛知県名古屋市中村区名駅三丁目22番8号 大東海ビル2階 |
代表者 | 荒木 健次(2020年に就任) |
株主 | 深川 堅治(78.23%) |
上場 | 東京証券取引所TOKYO PRO Market |
従業員数 | 26人(内テック事業 2人) |
・不動産ファンド事業、分譲戸建事業が主軸
・独自開発の不動産AI「勝率一番」を強みとする
・TSON FUNDINGの会員数は2,800名(2021年12月31日時点)
・半期の経常利益が1,784万円しかない
・純資産額は5.87億円
・自己資本比率が急激に減少(46.9% → 36.5% → 24.3%)
・不動産特定共同事業出資受入金は11.94億円
・営業キャッシュフローが大幅マイナス(棚卸資産5.2億円増加)
業績は好調とは言えません。不動産クラファンの分配金負担が重くなっており、当期以降の黒字達成に不安を感じます。
・1976年に24歳で「東新住建」を設立(今は70歳ぐらい)
・1992年に着工数で東海3県の第1位(それから20年ほど維持)
・1998年に株式公開(JASDAQ)
・創業から33年連続黒字を達成
・2009年にリーマンショックの影響で経営破綻(負債総額 約491億円)
・民事再生を申請し、3年後には売上250億円までV字回復
基本的に募集ペースの急増は警戒シグナルです。
無理な拡大により経営が杜撰になるケースが多いです。
ふどクラ研究所で各不動産クラファンの募集ペースを見ることができます。
右上のプルダウンメニューで事業者切り替えが行えます。
2021年8月にリリースされたSONAEシリーズは「相続税、贈与税対策」を特徴とするファンドです。運用期間は3~10年間に設定されており、従来のファンドよりも長くなっています。
・モッピーなどのポイントサイトで実施
・条件は「新規会員登録後2022年6月30日までに10万円の投資完了」
・条件達成で17,500ポイントが貰える(17,500円相当)
ポイントサイトは投資リテラシーの低い層の獲得に適しています。
[参考] TSON FUNDING掲示板
自社開発物件の消化を自社組成ファンドに頼るのは、仕組み的にモラルハザードに繋がりやすいのだと思います。
①実績のある会社が開発した新築物件
②東証プロマーケット上場企業
これらの要素を考慮すると、問題が表面化するのは何年後、年十年後になるかは分かりません。それどころか問題が起こらない可能性もあります。
そして、不動産に紐づいているため価値がゼロになるわけではありません。
しかし、投資は疑ってかかるに越したことはありません。
当面は十分な情報(開発数、外部への売却数、全体の入居率など)が適時公開されることが望まれます。
クラファン事業ごとの分配金スケジュール一覧!毎月、四半期、一括など | ||
利回り10%以上が当然!ヤマワケエステートの高利回りに釣られてもいいのか? | ||
大人気「AGクラウドファンディング」の現況分析!利回り4~6%は美味しい | ||
2024年のソーシャルレンディング&不動産クラファン投資で気を付けること | ||
COMMOSUSの新規登録ユーザー必読!申込キャンセルの罠を回避する方法 | ||
全記事の一覧 |
≪修正≫
・売上高は前期比56.1%増の36億5,900万円
・経常利益は前期比67.9%減の4,400万円
・税引利益が前期比65.6%減の3,100万円
[資料]
https://www.nikkei.com/nkd/disclosure/tdnr/dnhn2p/