2020年12月に紹介してから当サイトで最も注目を集めているソーシャルレンディング事業者「バンカーズ(Bankers)」から第2弾ファンドが発表されました。
前回の記事を書いているときは、利回りが高いわけではないのでこれほど人気が出るとは思いませんでした。
[前回記事] 新規ソーシャルレンディング事業者「バンカーズ」を徹底分析
募集開始 | 2021年1月15日(金) 12:00 |
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ファンド名 | バンカーズ地域医療機関支援・商業手形ファンド第1号 |
利回り | 2.68%~3.45% |
運用期間 | 4ヶ月 |
募集金額 | 5,500万円 |
資金使途 | 借手が2020年6月に医療機関に対して実施した、診療・介護報酬債権担保融資にかかる資金の融資(バックファイナンス) |
返済原資 | 借手の自己資金 |
担保 | 診療・介護報酬債権の譲渡担保(評価額57,786,041円)からの入金口座を当社名義口座に変更し、当該債権にかかる支払いを直接当社に入金 |
保証 | 個人による連帯保証 |
内訳 |
事業者向けの金融事業を行っている借手に対する融資(5,000万円) バンカーズが行う商業手形割引(500万円) |
借手情報 | 2001年の創業以来、金融事業を通じて主に関東圏の中小企業や医療機関のサポートを行っている企業 |
備考 | バンカーズによるセイムボート出資(元本の0.1%) |
直近の業績としては、介護事業部門の不振により赤字が続き、2020年3月期には債務超過に陥っています。
現在は、経営改善として不採算部門である介護事業の売却を進めており、その結果病院運営に一本化することで2022年3月期には黒字化および債務超過解消を計画しています。
診療・介護サービス提供後に国保・社保から報酬が実際に支払われるのは2~3か月後であるため、資金繰り面で課題を有していましたが、今回の借手による診療・介護報酬債権担保融資は、資金繰りの緩和および経営改善に貢献します。
やはり、経営陣の信頼性が一番の理由だと思います。社長の澁谷剛さんは楽天インベストメントの社長を務めていた方で、会長の長田忠千代さんは三菱東京UFJ銀行の代表取締役専務を務めていた方です。
「マルタスインベストメント」や「サイバーエージェントキャピタル」の資本が入っている点も将来性を感じさせます。
さらに1月15日までに新規登録完了すれば、もれなくAmazonギフト券500円分が貰えるキャンペーンを実施しているのでお見逃しなく。
WEBサイトのデザインはカッコいいものではありませんが、知りたい情報が詳しく書かれており、非常によく出来たファンド募集ページです。
リスク分析の図も見やすくていいですね。
資金使途としては要するに診療報酬ファクタリングです。当社が運営している薬局にもGMOペイメントゲートウェイなどからDMが届きます。国が支払う保険料を担保にしているのでかなり手堅いビジネスです。
実際のところ保険料収入は2ヶ月ほどのタイムラグ(資金拘束)があるので苦しい面もあります。しかし、給与や仕入れ等は1ヶ月ほどの買掛金となるので、2ヶ月分を丸々借入担保としてしまうのは健全な状況とは言えません。
とは言え、それぐらい困っている企業でなければファクタリングを使う必要はないので、ソーシャルレンディングに向いている案件と言えます。