CREALから「不動産投資クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違いについて解説」という記事が公開されたので、内容の抜粋と補足を行います。
不動産クラファン事業者(CREAL)による記事なので、バランスを取るためにソーシャルレンディング寄りの意見が多くなります。
これが不動産クラファンの一番の特徴です。
・投資家 → 不動産クラファン事業者 → 不動産への投資
・投資家 → ソーシャルレンディング事業者 → 資金需要者 → ビジネスへの投資
ソーシャルレンディングは融資なので、資金需要者の動きを完全にはコントロールできないリスクが加わります。
どちらのケースでも事業者の信頼性は必須条件です。
一般的にソーシャルレンディングは担保を取ることでリスクの軽減を図ります。
仮に投資対象物件について何か問題が生じた場合でも、事業者の判断のもと迅速に対応することが可能となり、投資対象物件に対してのガバナンスを強く効かせることができます。
例えば、CREALでは以前募集したホテルファンド(Q Stay and lounge上野)がコロナ禍で運営難となったことを受け、ホテルからコロナ禍でも高い稼働が見込めるセットアップオフィスへのコンバージョン(業態転換)対応を迅速に行うことができました。
結果としてホテルファンド投資家の皆様には予定通りの配当を実施して本ファンドの運営を終了しております。
たしかに「Q Stay and lounge上野」では多くの投資家が救われる結果となり、CREALの評価を大幅にアップさせました。
しかし、個人的には「目論見を外した」「新型コロナの多大な影響」があっても満額償還という結果に若干の不自然さを感じています。
※担保設定がされていないケースもあります。
そのため、担保価値が重要となり、回収にも時間も要します。また、担保権が設定されていない場合には、資金需要者の他の債権者と同様の立場で、残余財産の分配等を通じて債権回収を図ることとなります。
ソーシャルレンディングの担保に関する基本知識の説明です。
回収に時間を要するという点は重要です。
一般的なソーシャルレンディングでは、資金需要者に対して、貸し付けた資金が約束通りの所定の目的に使われているか、予定外の借入返済資金に回っていないか等、営業者自身が常にモニタリングする必要があり、投資家の皆様は営業者を通じて間接的に貸付金の資金使途と運営状況についての透明性を把握することができます。
その通りです。
ソーシャルレンディングにおける資金需要者のモニタリングには限界があり、その点がソーシャルレンディングの大きなリスクになります。
例えば、CREALではこれまで募集を行っている全ての投資商品について、投資金額のうち5~20%程度を当社が劣後出資を行なっています。
仮に各ファンド運営終了時に損失が発生した場合には、当社が拠出した劣後出資から優先的に損失を被る仕組みとしております。
投資家の出資はエクイティであるため当社で損失補填を行うことはできませんが、投資家よりも当社が優先して損失を受ける形により、投資家に寄り添うことを目指しております。
不動産クラファンの優先劣後方式は魅力的なシステムですが、ソーシャルレンディングの不動産担保の余力(LTVのマージン)も同様にリスク対策として機能します。
それだけにソーシャルレンディングでは「不動産担保の適正な評価額査定」と「LTVの値」が重要になります。
何度も言いますが「事業者が信頼できること」が第一条件です。
これが崩れたら全ての判断が無意味になります。
そのうえで比較すると「不動産クラファンのほうが透明性が高くリスクが低い」と言えます。さらに投資対象が不動産」に絞られている点も利点です。投資判断に自信がない方や、分析に時間をかけられない方は不動産クラファンを選ぶ方が無難です。
ソーシャルレンディングには「ビジネスの成否に関係なく資金需要者に返済義務がある」「利回りの高いプロジェクトファイナンス系の案件がある」などの利点があります。
ただし、ソーシャルレンディングには
実際のところ不動産クラファンは「不動産投資」であり、ソーシャルレンディングは「融資ビジネス」なので全くの別物です。
どちらのシステムが優れているかは別問題として、個人的には不動産投資より融資ビジネスに興味があるので、ソーシャルレンディングが好みです。
※不動産クラファン(CREALなど)にも投資はしています。
特にソーシャルレンディングの中でもオーナーズブックは全案件に不動産担保があるのでおすすめです。
評価 | A+ | CREAL(クリアル)の公式ホームページ |
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有事の際に狙われるというのは仰せの通りでしょうかね。
ファンディング で募集した物件を後で勝手に担保にしたら当然アウトですが
そうしなくても有事の際には他の債権者に狙われるのが怖いですね。
見られる範囲でそういった記述があるかどうかとか、そういった動きがありそうな会社なのかどうか、
(社風、クラファン事業以外の事業への注視などで)しようかなと個人的には思いました。