どれだけ情報を集めたところで内部からしか分からないことも多くあります。
そこで大手を含む複数の不動産クラファンの運営に携わり、業務管理者の経験も持つ不動産クラファンの専門家Sさんに本音で語っていただきました。
以前は匿名化の問題や、参入の難しさの問題でそれなりに実力がないと不特法のクラファンには参加できませんでしたが、不特法もややハードルが下がって、いろんな業者が入ってきました。
Sさんは不動産クラファン側の人間ですが、率直な意見を聞くことができました。
分かってはいましたが内部の人から聞くと苦しい話です。
現実的には上場企業ですらトップの不祥事が後を絶ちません。
投資家としては法律や行政の監視に頼っていては損失を被ってしまう危険性が高く、独自の判断基準や調査方法を確立する必要があります。
そこで代表者や主要な取締役の実績というか、プロフの実態がみえなければ投資を見送った方がいいかもしれません。
僕が仕事で与信調査をするときは上記に加えて業界にいる友人知人にきいて側面調査をかけて判断します。
基本的には私と同じ判断基準でした。
やはり、代表や役員のプロファイリングが重要ということです。
投資家との間で係争になっていたはずです。たまたまここのファンドが過去所有者だったホテルの取得を検討したことがあって、収支などを精査した事があります。当時のこの会社の代表だった人が関わるプロジェクトに僕なら絶対に投資しません。
当時、事業を主導していた代表の澤邊博文氏は昨年亡くなっているようでした。
都市綜研インベストファンドは「みんなで大家さん」の販売会社です。
ちなみに「みんなで大家さん1号」の運用開始は2007年9月です。
maneoの設立年と同年ですね。
許認可の審査が以前は緩かったためにリスク管理体勢が不十分なまま事業をやってて、事故をおこしてます。
最近はかなり許認可の審査も厳しくなっていますので、体勢がずさんな業者は許可が受けにくくなりました。
内部の専門家ならではの意見です。
資産の処分方法は外部売却の他に事業者の資産に戻すこともできます。
自社の資産に戻すことを前提にしたファンドであれば、任意の期間を決めて満期終了させることが理論的には可能ですが、前職のときは売却を前提にしていたので割と早期償還が発生していたかと思います。
「事業者の資産に戻す」という方式であれば運用期間は安定しそうです。
逆に言えばSさんが前職で「売却を前提にしていたので割と早期償還が発生していた」というのは「運営元の事業が上手くいっていた」ということでもあります。
直ちに法令違反になりますので余程、詐欺的なファンドでない限りそのような危ないことはしないかと思いますが。。。
これは投資家にとって安心材料です。
ただし、あくまで事業者次第なので過信は禁物です。
リンプルもジョイントアルファも上場しており財務内容が明示されています。
事業実態もしっかりしているのでバランスシートで運用するタイプの不特法1号事業であれば、他の事業者の不動産ファンドよりは安全だと思います。
単純に「事業実態のしっかりしている事業者のほうが安心」というお話でした。
私も新型コロナで下落した時は利回りに釣られて何株か購入しましたが、今の利回りですと買い増す気にはなれません。
元本変動に関しては適正価格で購入できるのであれば気にしません。
あと、CREALやFANTASなどは締結前交付書面に現物不動産と同等の重説を添付しており、10,000円から対象不動産購入の擬似体験ができます。
なかなかのぶっちゃけトークです。
個々のファンドの投資判断以上に、勝ち馬に乗ることが重要だと感じました。
詳しい書類の添付は不動産投資の疑似体験に役立つだけでなく、事業者の信頼性にも関連してくると思います。
なるほど。大きな視点での指摘です。
さすが専門家の意見です。
1つ1つの回答がとても勉強になりました。
決して不動産クラファンを贔屓するような内容ではありませんでしたが、私の中で不動産クラファンの魅力がアップしました。
みなさんの投資力を上げる情報となれば幸いです。
事業者 | コメント |
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オーナーズブック (利回り 3.5~5.1%) |
全案件不動産担保付きのソーシャルレンディングです。 8期連続最高益を達成している上場企業「ロードスターキャピタル」が運営しています。 |
CRE Funding (利回り 2.5~3.0%) |
全案件不動産担保付きのソーシャルレンディングです。 東証1部上場企業であり物流施設受託資産残高1,616億円を誇る「CRE」が運営しています。 |
CREAL (利回り 3.5~8.0%) |
実績No.1の不動産クラファンサービスです。認可保育所、都内ホテル、リゾートホテル、高級レジデンスなどのユニークなファンドを募集しています。 |
Rimple (利回り 3.9~4.6%) |
好立地の都心ハイグレードマンションに投資できる不動産クラファンです。好業績を続ける東証1部上場企業「プロパティエージェント」が運営しています。抽選方式での募集となっています。 |
ジョイントアルファ (利回り 3.2~6.0%) |
高品質「アルファ」ブランドのマンションに投資できる不動産クラファンです。東証1部上場企業「穴吹興産」が運営しています。ファンドは少な目ですが手堅い印象のあるサービスです。 |
FANTAS (利回り 3.0~3.8%) |
2018年11月から毎月安定したファンド募集を続けている不動産クラファンです。大型ファンドが無いので地味な印象ですが、ファンドは即完売となるので根強い人気があるようです。 |
WARASHIBE (利回り 4.5~12.0%) |
新しい不動産クラファンです。4月22日まで募集していた「利回り12%ファンド」が話題を集めました。大株主は東証JASDAQ上場企業のGFAですが、業績不振なので過信は禁物です。 |
TECROWD (利回り 8.0%) |
新興国の高級マンションや高級ホテルに投資できる動産クラファンです。物件自体は実績ある日本企業の施工なので安心感はありますが、カントリーリスクが懸念材料です。 |
※厳密にはオーナーズブックとCRE Fundingはソーシャルレンディング(貸付型クラファン)であり、不動産クラファンではありません。
手堅さを重視すれば「オーナーズブック、CRE Funding、Riple、ジョイントアルファ」といった上場企業系が候補になります。
実績と利回りと楽しさのバランスが良いのは「CREAL」です。
リスクを許容して攻めた資産運用を行いたいのであれば、超高利回りファンドが話題の「WARASHIBE」や、新興国の経済成長に相乗りする「TECROWD」が候補になります。
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あと、ブログのコメントでも企業絡みのコメントは掲示板の企業板に反映されます
ここのコメントも不動産クラファン板に反映させては如何かと
> 7901さん
私もそのあたりが特に勉強になりました。
> 7899さん
Sさんも「J-REITに関しては今回は軽めに説明しました」と言っていました。