非常に怪しい響きのある債権回収会社(サービサー)ですが、法務省の許可を受けて債権回収を業務とする真っ当な会社です。「資本金5億円以上」「取締役に弁護士を選任すること」「暴力団員の従事は禁止」などの厳しいルールがあります。
借り手からの返済が滞り、自社の力では回収が難しいと判断した場合に利用します。譲渡額は債権額の2~5%(不動産担保が無い場合)だと言われています。つまり、1億円の債権であれば300万円程度という少額ですがゼロよりはマシです。
借り手は債権回収会社が二束三文で買い取っていることは分かっているので、仕入れ値に利益を乗せた金額を払って一件落着となるケースが多いようです。
延滞が発生して、担保不動産を競売にかけたとしても実際に入金されるまでには長い期間がかかってしまいます。ソーシャルレンディング事業者は投資家のストレスを考慮して、折り合いのつく金額であれば競売をせずに債権譲渡する場合があります。
債権回収会社は競売で回収しても良いですし、借り手と交渉して任意売却に持ち込むことも可能です。
みんなのクレジット | 2018年2月。約31億円の債権を約1億円(3.2%)で債権譲渡し、投資家に約30億円の損失を与える。 |
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ラッキーバンク | 2018年12月。約49.2億円の債権を約16億円(32.5%)で債権譲渡し、投資家に約33億円の損失を与える。 |
SBIソーシャルレンディング | 2018年11月。延滞債権の債権譲渡を発表。延滞のあったバイヤーズローンファンド16~21号は元本損失率4.38%となり、多くの投資家が早期解決を歓迎しました。 |
※唯一、SBIソーシャルレンディングは真っ当な債権譲渡です。
上記の2社「みんなのクレジット」と「ラッキーバンク」は債権譲渡の悪用です。ファンド募集時は「十分な不動産担保がある」と謳っていたにも関わらず債権譲渡を強行し、投資家のお金を奪い去りました。
このような行為が許されるわけはなく、現在は集団訴訟が行われています。
1 | まずは「みんなのクレジット事件」を学ぼう |
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2 | 3種類のリスク |
3 | 貸し倒れの実態 |
4 | 様々な業界の貸倒率を知っておく |
5 | 損失補填はしているのか? |
6 | 金融業の資格があっても安心とは限らない |
7 | 担保の意味と安全性 |
8 | 債権譲渡について |
申し訳ありません。見逃していました。
修正いたしました。
> 5261さん
良さそう!と思いましたが、山田債権回収管理総合事務所(4351)は業績が微妙でした。