8月31日、日本経済新聞電子版の記事によると、東証1部上場のTATERUが投資用アパート購入希望者の預金残高を改ざんして、西京銀行からの融資を通したことが発覚しました。
1 | 2018年4月に都内在住の50代の会社員がTATERUから「自己資金無しでアパート経営が出来る」と提案を受ける。条件は「名古屋市内・木造3階建て・全9戸・約1億1,000万円・西京銀行の融資を利用」など。 |
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2 | 会社員がTATERUの担当者に「融資申請で必要な預金残高を示すインターネットバンキングの取引履歴データ」を渡す。預金座高は約23万円だったが、TATERU担当者からは「それで問題ない」と言われる。 |
3 | TATERU担当者から「融資の承認がおりた」との連絡を受ける。 |
4 | 2018年6月に会社員が西京銀行に直接、TATERU担当者が提出した預金残高データの開示を要求。開示された情報では約23万円の残高が約623万円に水増しされていた。 |
5 | TATERUは改ざんを認め、会社員に謝罪。手付金として受け取っていた50万円の2倍の100万円を支払うと伝えてきた。 |
6 | 西京銀行は「改ざんの疑いに気づいたため融資を取り下げた」としている。 |
ANN(テレビ朝日系)が「TATERUが顧客(改ざん問題とは別の人)に対して、評価額約1,000万円の土地を3,200万円で売っていた」と報じました。
また、TATERUから2億5,000万円の不動産を購入した男性は「価値に対して何倍にもなる金額で購入させられているので、非常に憤りを感じる。この先、どうなるかという不安もあり、毎日、寝られない感じ」と発言しています。
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これらの記事の中に「大家さん同士の交流会では『銀行をいかに騙すか?』というテクニックの情報交換が多い」といったことが書かれています。そのような業界の中でTATERUの営業マンが改ざんに手を染めたとしても不思議ではありません。
大手企業であっても、シノケン(耐震強度偽装)、レオパレス(法令違反)、アイダ設計(産業廃棄物問題)、大東建託(違法残業)、大和ハウス工業(残業賃金未払い)など、不祥事だらけです。
TATERUの信用度が落ちたことに間違いはありませんが、現時点では1人の営業マンに限定された事件です。
ソーシャルレンディング投資家にとって幸いなことに、タテルファンディングは投資期間が短いうえ解約もできます。心配で仕方ない方や、投資額を短期集中しすぎた方は解約(途中返還)をオススメします。
私自身は投資額が小さいのでこのまま様子を見守ることにします。今まで「信用できる」と言っていた会社に対して、スタッフの不祥事だけで手のひらを返したように迷惑をかけることは好ましくないと考えています。
タテルファンディングは今のところ1件も元本割れを起こしていません。投資家としては今まで通り、期間を分散しながら投資を行い、1案件でも気になる出来事(期間延長や元本割れ)が起きたら、投資額を調整すればよいでしょう。
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