TATERU（タテル）業務停止命令への経緯を徹底解説

2019年6月17日、東証一部上場企業のTATERUに業務停止命令が出される方針であることが判明しました。21日に国土交通省が同社に対する聴聞を開いたうえで、業務停止命令が出されます。停止期間や業務の範囲はまだ決定していません。

[追記] 7月12日から1週間の業務停止命令（全業務）が発表されました。

2006年02月	株式会社インベスターズを設立。
2015年12月	東証マザーズに上場。
2016年06月	ソーシャルレンディングサービス「タテルファンディング」を開始。
2016年12月	東証一部に市場変更。
2018年04月	TATERUに商号変更。
2018年08月	顧客預金データの改ざん問題が発覚。
2018年09月	TATERUが「第三者調査委員会」を設置。
2018年09月	保有する「GA technologies」の株式をSBIホールディングスに市場外売却。23.4億円の利益を計上。
2018年12月	調査委員会が「改ざんは営業部長や部長代理を中心とする計31人が実行し、調査対象期間で300件超が認められた」と調査報告。
2019年01月	Diginex Limited社とブロックチェーンと連結したクラウド型ストレージシステムを用いた「データ改ざん防止システム」の共同開発を開始。
2019年04月	122棟を一括売却（約30億円の損失）。
2019年06月	国土交通省による業務停止命令の方針が判明。

[2018年04月] スマートデイズ（かぼちゃの馬車）が破綻
[2018年05月] テレビ東京がレオパレス違法建築問題を報道
[2018年06月] 書籍「大東建託の内幕」が出版
[2018年07月] 東日本銀行に業務改善命令
[2018年08月] 水戸大家さんが廃業（峯島忠昭社長）
[2018年09月] TATERUの融資資料改ざんが発覚
[2018年10月] スルガ銀行に一部業務停止命令
[2018年10月] シノケンでも融資不正が発覚（二重契約問題）
[2018年10月] わひこが廃業（シェアハウス＆家賃保証）
[2018年10月] 積水ハウス地面師事件の犯行グループ逮捕（主犯は逃亡中）
[2018年12月] 建築会社ホーメストが破産（シェアハウス）
[2018年12月] TATERUが350件の不正を自主報告

この流れはしばらく止まらなそうです。

TATERUにとっては「アパートは売れず、提携できる銀行も無く、入居も付けづらい」という非常に厳しい状況です。

保有する株式や物件を売却して、当面をしのぐための資金を調達しています。

TATERU Fundingはソーシャルレンディング（不動産クラウドファンディング）サービスとして独自性のある面白いものでしたし、改ざん事件発生後もしっかりと完済してくれただけに残念です。