2019年8月30日、Fundsを運営するクラウドポートが伊藤忠商事と戦略パートナーシップを結んだことを発表しました。伊藤忠商事はクラウドポートに対して出資もおこなっています。
・資金調達需要のある伊藤忠商事グループ企業を紹介してもらえる
・様々な分野の融資先ラインナップを拡充できる(消費財、ITなど)
・個人投資家の拡充支援をしてもらえる
つまり、募集ファンドが増える、投資家が増える、融資先バリエーションが増えるということです。伊藤忠の「主要子会社及び関連会社」は200社以上に及びます。
伊藤忠商事のメリットは「出資しているFundsが上場すればOK」です。
野村資本市場研究所によると、国内企業の個人向け社債の年間発行額は約1.5兆円ほどを推移しています。これは海外と比較すると非常に低く、拡大余地が大きいものと見込まれています。
Fundsは従来よりも社債発行を手軽に行えるシステムを提供することで、企業と投資家の両方にメリットを提供し、国内の社債プラットフォーマーを目指しているのだと考えられます。
米国の投資適格社債市場は約5兆ドルという超巨大市場です。近年ではジャンク債(リスクの高い低格付け債権)の急激な増加が懸念材料となっています。
業務提携によりFundsの欠点である「募集ファンド数の少なさ」が解消へ向かうことは投資家にとってメリットの大きいことですが、最近の低い利回り(最新ファンドは2.5%)には投資家から不満の声が上がっています。
たしかにFundsの借手は低い利回りで銀行から資金調達できる企業が多いことは事実ですが、「資金調達の柔軟性」「ユーザーへの宣伝効果・企業応援効果」などを考慮して、少しでも高い利回りを設定してもらいたいと思います。
ちなみに9月9日に販売開始されるソフトバンクグループ株式会社の第56回無担保社債は利率1.20%~1.80%(期間7年間)です。米国10年国債は約1.5%です。
評価 | A | Funds(ファンズ)の公式ホームページ |
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