2020年1月22日に募集開始したSBIソーシャルレンディングのカンボジア・モビリティローンファンド3号ですが、募集開始から1時間程度で完売となりました。
「海外案件なのに利回りが低い」
「運用期間36ヶ月は長すぎる」
「為替リスクはあるの?」
「インパクト投資に興味ない」
「まさかこのファンドが即完売とは!」
投資家からはこのような声が上がっていますので、ファンド分析とSBIソーシャルレンディングの意図を考えてみたいと思います。
ファンド名 | カンボジア・モビリティローンファンド3号 |
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募集開始 | 2020年1月22日 10:00(完売済み) |
利回り | 3.8% |
貸付金利 | 4.8%(管理手数料率 1.0%) |
運用期間 | 36ヶ月 |
募集金額 | 1億5,000万円 |
借手 | 東証マザーズ上場企業 |
資金使途 | カンボジア子会社が行う車両販売事業における事業資金 |
マザーズ上場企業への融資です。ノンリコースローンではないので返済責任はマザーズ上場企業が負います。元々は国内で事業を行っていた企業ですが、現在はカンボジア事業の比率が全体の半分程度になっています。
良質な車両検査を施した中古車をカンボジアで販売する事業です。IoT端末を設置することで車両の位置情報をリアルタイムで把握し、遠隔操作でエンジン制御も可能となっております。それにより未払いリスクを下げることに成功しています。
3期連続で黒字が続いているマザーズ上場企業です。自己資本比率も悪くない水準です。営業キャッシュフローはマイナスが続いていますが、これは「営業貸付金の増額」が影響しています。
現在は投資フェーズにあり、予定通りに回収が行われるかが今後の焦点となります。
※借主名はSBISLの投資家限定情報で見ることができます。
海外案件かと思っていましたが、国内マザーズ上場企業への融資でした。
それを考慮すると利回りは妥当な水準です。社会貢献のおまけ付きです。
また、貸付は日本円で行われるため投資家に直接的な為替リスクはありません。
不安な点としては運用期間が3年間と長めなことです。国内事業でもしっかりと利益を上げているので大丈夫だと思いますが、借手の海外事業へのリスクの取り方次第では確実に安全とは言えません。
総合的に考えると3.8%なら投資に値するファンドだと思います。
評価 | 休止 | SBIソーシャルレンディングの公式ホームページ |
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