太陽光発電ファンドに比べると知名度が低い風力発電ファンドについて詳しく調べてみました。
NO | 運用 開始日 |
募集額 (万円) |
利回り | 運用 期間 |
担保 | 保証 | 借手 | 設置 住所 |
買取 単価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
150号 | 2018年 9月14日 | 2,600 | 6.2% | 11ヶ月 | ○ | ○ | BB社 | 石川県 | 21円 |
115号 | 2018年 8月7日 | 2,900 | 6.7% | 6ヶ月 | ○ | ○ | BC社 | 石川県 | 22円 |
80号 | 2018年 1月31日 | 3,990 | 6.7% | 7ヶ月 | ○ | × | V社 | 石川県 | 22円 |
募集時期が近い案件は同一の借り手です。例えば149~151号はBB社でした。
表を見ると様々な借り手に融資していることが分かります。ただし、BB社、BC社、BD社あたりはグループ会社(親会社が同じ)かもしれません。
太陽光発電の買取価格は6年間で半額以下になっているのに対して、風力発電の買取価格はほぼ変わっていません。
買取価格 | 太陽光発電 | 風力発電 |
---|---|---|
2012年 | 40円 | - |
2013年 | 36円 | 22円 |
2014年 | 32円 | 22円 |
2015年 | 29円 | 22円 |
2016年 | 24円 | 22円 |
2017年 | 21円 | 21円 |
2018年 | 18円 | 20円 |
2019年 | - | 19円 |
≪メリット≫
・24時間発電可能(太陽光発電は夜間の発電ができない)
・太陽光と同じく原料費ゼロの自然エネルギーを電力にすることができる
・海岸線の多い日本は風力発電に向いている(?)
≪デメリット≫
・発電量が安定しない(風力が安定しない)
・台風などの暴風にも耐えられる耐久性が必要
・騒音や低周波音による人間への健康被害がある
・風車に鳥が巻き込まれることがある
意外とデメリットが多いようです。日本では「風力が不安定」「設置できる土地が少ない」「台風や雷が多い」「送電線が貧弱」などの理由から普及が進んでいません。
・銀行は新しいものに対する融資に消極的(リスクが不明瞭)
・土地が担保にならない(評価額が低い)
・実績のない借り手が多い
・太陽光発電よりも施工例が少ない(リスクが高い)
このような理由から「太陽光発電以上に融資を受けるのは難しい」ようです。
・周辺住民の反対
・許認可が通らない
・設備の故障
・災害(台風、落雷)
ソーシャルレンディング投資家としてはあまり関係のない話ですが、世界的に見ると風力発電は太陽光発電よりも大きな発電量を誇ります。原子力発電に匹敵する発電量です。
以前はヨーロッパ諸国、特にドイツやスペインが風力発電を牽引していましたが、近年では中国における風力発電量の伸びが目覚ましく、世界一の風力発電大国となっています。
担保となるのは「土地」「装置類」「経産省認定ID」です。これらは不動産に比べると保全性が低いため、事業性資金ローンの色合いが強いファンドと言えます。
20年間の固定価格買取制度のおかげで「収支計画が立てやすい」ことがメリットですが、太陽光発電と比べると遥かに難易度の高いビジネスです。
匿名化廃止になって事業者が明確になれば、もう少し投資しやすくなる分野だと感じました。
評価 | A | クラウドバンクの公式ホームページ |
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