2020年2月14日、オーナーズブックを運営するロードスターキャピタル(東証マザーズ 3482)が決算を公開しました。次ぐ20日に公開された決算説明資料を参考にオーナーズブックの強みや可能性について解説していきます。
決算期 | 2019年12月期 | 2018年12月期 | 2017年12月期 |
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決算発表日 | 2020年2月14日 | 2019年2月8日 | 2018年2月9日 |
売上高(億) | 151.16 | 96.7 | 87.94 |
営業利益(億) | 36.53 | 23.92 | 13.64 |
当期利益(億) | 20.77 | 13.59 | 7.94 |
自己資本(億) | 78.2 | 58.79 | 45.57 |
自己資本比率 | 17.60% | 17.80% | 20.70% |
ROE | 30.32% | 26.04% | 23.57% |
素晴らしい業績です。
優良物件の仕入れにより翌期以降の収益源もしっかり確保しているようです。
不動産投資事業 | 129.19億円 |
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不動産賃貸事業 | 14.08億円 |
クラウドファンディング事業 | 3.78億円 |
アセットマネジメント事業 | 1.53億円 |
その他事業 | 2.56億円 |
クラウドファンディング事業(オーナーズブック)の比率はまだ2.5%程度ですが、着実に成長しています。また、不動産投資事業よりも粗利益率が高いので売上シェアより大きなインパクトを持ってます。
・投資家会員数:22,895人
・営業貸付金:61.28億円(売上3.78億円)
・累積投資金額:157億3400万円
・投資家会員の拡大により大型案件を組成できるようになった
・海外エクイティ投資型商品を当第4四半期から提供開始
・抽選案件の実装
ソーシャルレンディング業界のファンド不足が心配されているなかで、「むしろ今までは投資家数が足りなくて大きなファンド組が成できなかった」という情報は心強いかぎりです。
たしかに最近のオーナーズブックは大型ファンドが多いと感じていたのですが意図的に大きくしていたのですね。今後のファンド募集が楽しみです。
今までは現物不動産以外で不動産投資を考えた場合、J-REITぐらいしか選択肢がありませんでしたが、その需要を満たす商品としてオーナーズブックが誕生しました。
個人的にはJ-REITの「複数の外部業者が介在するため手数料が高くなりがち」という部分が好きではなかったので、オーナーズブックには大きな期待を寄せています。
非常に透明性の高い手数料体系です。
極めて好感が持てます。
オリンピック後の不動産市場を心配している投資家が多い中で心強い予想です。しかし、「リスクヘッジを怠っている企業」「東京以外でのエリア」については言及されていないので注意が必要です。
この記事の元となる「決算説明資料」は非常に勉強になる内容でした。
時間のある方は一読をおすすめします。
最近のオーナーズブックには「ファンド募集が足りない」「募集開始時間が公開されないものがある」「資金拘束がつらい(デポジット口座&出金手数料)」といった不満があがっていますが、もう少し長い目で見ていきたいと思います。
・SBIソーシャルレンディング = 全カテゴリにおいて高いレベル
・クラウドバンク = 再生可能エネルギー系に強味・海外案件も積極的に開拓中
・クラウドクレジット = 海外ファンドで圧倒的なシェア
・オーナーズブック = 都心の不動産ファンドに大きな強味
ソーシャルレンディング業界全体で言えば上記トップ4の特徴が明確になり、ますます魅力的な投資先となってきました。
トラストレンディング、グリーンインフラレンディング、クラウドリースなどの延滞問題によりソーシャルレンディング業界全体の停滞が心配されましたが、まだまだ快進撃は続くものと思われます。
評価 | A+ | オーナーズブックの公式ホームページ |
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