クラウドクレジットから新ファンドが登場しました。
利回り7.2%かつ円建てという魅力的な条件のファンドです。
写真に写っているのは融資先であるCaptis社のメンバーと、クラウドクレジット商品部の持田さんです。
ファンド名 | 米国セキュリティベンチャー事業者ファンド2号 |
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貸付通貨 | 円建て |
利回り | 7.2% |
運用期間 | 13ヶ月 |
貸付先 | CPD Limited (イギリス領ヴァージン諸島に籍を置く事業者) |
信用補完先 | CAPTIS INTELLIGENCE INC. (アメリカ合衆国に籍を置くセキュリティ事業者) |
貸付金利 | 13.0% |
運用手数料 | 4.0%(年率換算3.7%) |
実質的な融資先は信用補完先の「Captis社」ということになります。
海外案件なので仕方ない部分もあるのですが、運用開始時に「運用手数料4.0%と融資アレンジメント料1.0%」が引かれるので手数料負担が重めです。
社名 | CAPTIS INTELLIGENCE INC. |
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所在地 | アメリカ合衆国 ネバダ州 401 Ryland St Ste 200A, Reno, NV |
事業展開国 | アメリカ合衆国(セキュリティ事業) |
設立年月日 | 2014年5月30日 |
主要メンバー |
【Chief Executive Officer】Daniel Santell 【President, Chief Sales Officer】Dario Brebric 【Chief Technology Officer】Rajiv Sanghavi 【Chief Financial Officer】Aaron Weissberger |
従業員数 | 7名 |
営業収益 | 270,000 |
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当期純利益 | -2,725,000 |
総資産 | 2,000,000 |
総負債 | 0 |
純資産 | 2,000,000 |
未解決訴訟数 | 0 |
監査 | 未監査情報 |
数値はUSドルです。
ベンチャーでは珍しくないことですが約2.9億円の赤字です。
2020年終盤頃には単月黒字を計上する計画を立てているようです。
また、2020年12月期より監査済財務諸表を作成する方針です。
Captis社の主軸商品となるデータベースは3年半をかけて米国全土の約17,000の法執行機関に地道にコンタクトを取り続けて構築しています。
このような実績を通じて2020年下半期からは防犯カメラの管理システムを提供する「Milestone社」にデータベースを本格納入することが決定しており、今後はさらなる納入拡大とグローバル展開を予定しています。
・クラウドクレジットのファンド詳細ページ
・Captis社経営陣からのメッセージ(note・日本語)
・Captis社の公式サイト(英語)
・ロサンゼルスビジネスジャーナルの記事(英語)
・Dario Brebric氏のLinkedinページ(英語)
クラウドクレジットの優秀な経営陣がチェックしているので裏付け等に問題は無いはずです。それでも杉山社長や主要メンバーの個別コメントが掲載されているともう少し安心できますね。
個人的には「赤字ベンチャー企業への融資」は好ましくないものと考えています。「追加出資は受けられなかったのか?」という疑問に加えて、リスクに対するリターンが見合わないと感じます。
加えて手数料の重さも投資意欲を下げています。
ネガティブな評価になってしまいましたが、自分が納得のいかないファンドには投資しなければよいだけの話です。クラウドクレジット全体としては多くの魅力的なファンドを提供する良いサービスです。
また、本記事は個人的な意見に過ぎません。
「ベンチャー企業を応援したい」「クラウドクレジットの目利き力を信用している」「分散投資に主観は挟まない」などの投資する理由もいくらでもあります。
評価 | B | クラウドクレジットの公式ホームページ |
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同感です。ファンドとしては微妙な評価になりましたが、このような案件を探してきて組成できることの凄さは感じます。
> 4329さん
なんだかんだで円建て利回り7.0%は魅力的ですね。
> 4321さん
そういった課題もあるのですね。
勉強になります。