COZUCHIとTRIAD社から代々木公園事業用地ファンドに関する様々な情報が公開されました。せっかく多くの人が注目しているファンドなので、これを題材として不動産クラファンへの理解を深めていければと思います。
ファンド名 | 代々木公園事業用地 |
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利回り | 10.0%(キャピタル9.9%+インカム0.1%) |
運用期間 | 12ヶ月 |
募集金額 | 36億円 |
募集方式 | 先着 |
募集期間 | 2022年5月5日 12:00 ~ 2022年5月24日 13:00 |
備考① | 劣後出資比率22.6% |
備考② | キャピタルゲインの25%を上限なしで配当 |
事業者 | 株式会社TRIAD |
劣後出資比率は22.6%なので、劣後出資額は10億5,000万円(事業総額46億5,000万円)となります。
不動産クラファン投資家に理解しやすい項目になっています。株主資本6.96億円という数字だけを見ると不安になりますが、出資受入金38.45億円(社債)も劣後出資として利用できます。
・本件の劣後出資は当社純資産と大口投資家への社債発行により既に10億円を用意
・LAETOLI社により信託口座への入金確認が済んでいる
・BSの「その他の負債」は金融機関や投資家からの借入
・金融機関からの借入については、すべて不動産を担保とする借入
・COZUCHI案件に関しては金融機関からの借入は一切ない(抵当権設定もない)
「社債を劣後出資に当てている」「COZUCHI案件に関しては抵当権設定がない」という2点がポイントです。抵当権設定は登記簿で確認することが可能です。
・改めてTRIAD社に対して財務状況や劣後出資の状況について情報開示を求めた
・劣後出資最低額10億5,000万円が信託口座に入金されていることを確認
・劣後出資最低額から9億円が対象不動産の売買契約手付金として支払済みを確認
COZUCHI側からも「劣後出資最低額が信託口座に入金済み」であることが確認されています。売買契約手付金の支払いも確認できています。
たしかに社債は自己資本とは異なり「返さなければいけないお金」です。
お金を返さなければ倒産ということになります。
しかし、今回のファンドに関しては自己信託スキームが採用されているため、TRIAD社が倒産した場合でも投資家の対象物件に対する権利は確保されます。そして、その権利は劣後出資より優先されます。
自己資本のほうが安心感はありますが、劣後出資の調達方法が社債であっても、劣後出資の役割を果たしてくれることに変わりはありません。
①事前にファンド情報が公開される
②投資家が疑問や不安を指摘する
③ファンド運営会社が疑問や不安に答えてくれる
今回は36億円という前代未聞の大規模ファンドだけに、事前に運営会社が投資家の不安に答えてくれて良かったです。ただし、劣後出資に問題がないからといって優れたファンドとは限らないので注意してください。
また、優れたファンドだから絶対に安全というわけでもありません。
何度も言っておりますが、適切な分散投資を怠らないように気を付けてください。
評価 | A | COZUCHI(こづち)の公式ホームページ |
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> 590さん
COZUCHIとTRIAD社はレスポンスが早いので好印象です。
またTRIAD社の投資家に対する迅速な回答も的を射ており、真摯な対応でした。
老婆心ながらCOZUCHI投資家よりハイリスクとなる社債を受け持つ大口投資家は
一体いくらの高金利を提示されているんだろうか、など考えてしまいました。
ノンリコースの劣後負担となっていますからね。
これはCOZUCHIで投資する側にとっては関係ないことかもしれませんが。